工事人としてのモラル 工事日記
この工事日記でもたびたび手抜き工事や雑な工事を見かける度に
書いてきましたが、最近、よくお聞きするのが、工事をした為に
漏水をしたというものです。
「以前工事をした時に・・・」という話であったり、「上の階で工事を
した後に漏水した・・・」なんていうお話をよく耳にします
特にマンション等の集合住宅では階下に被害がでますので
より慎重に工事をしないといけません。
以前より少なくなったのですが、リフォームの営業マンによっては
「給湯管が劣化して水漏れしますよ」
「今の間に工事をしなければ大変な事になります」
など、まだまだこのようなトークで営業している会社も多いと聞きます。
勿論、給排水管の劣化による漏水もあるのですが、
劣化を心配してのリフォーム工事にもかかわらず、
工事をする事で漏水してしまっていては、何をしているのか
解りません。
工事も人間のする事ですから、多少の事もあると思いますが、
給湯管が抜けたとか、排水管が抜けたなどという大きな事故は
絶対あってはいけない事だと思います。
私がこの水回りのリフォームを覚えたての頃は
浴室工事は1日でした。
養生、解体、給排水工事、組立、ドア回りを1日でします。
その頃は浴室組立も毎日同じユニットバスでしたので
どんどん早く完工するようになりました。
1日ですので、養生もいまほどキッチリできませんし、
掃除の面もいまほどできていなかったと思います。
なにより、給排水工事も すぐに組立ないといけませんので
検査時間も短かったと思います。
一日で浴室リフォームが終わるというのは魅力だと思いますが、
現在では通常、ユニットバスからユニットバスの場合で
養生、解体工事、給排水工事で1日、組立工事で1日では
ないでしょうか
(実際は浴室組立業者も少なくなり、メーカーを通して組立業者を
手配しますので、どうしても上記のような日程になるようです)
私共は浴室組立も自社でしますが、上記と同じようにしています。
安いイコール「いい工事」ではありません。
安いに越したことはありませんが、丁寧な工事が一番大事だと
思っています。
私共に協力頂いている大工さんも電気工事さんも
丁寧を第一基準で来て頂いています。
漏水などの事故もしようと思ってしている訳では
ありません。
ただ、「これはないやろ 」ぐらいの工事を見かける事もあります。
ユニットバスを解体すると、タバコの吸殻や空き缶が落ちてあるのは
日常茶飯事です。
こちらはつい最近、
便器の入れ替え工事を
した現場です。
便器を外すと穴が開いています。
排水バンドが付いていますので
排水管があったのがわかります。
リモデル、リトイレなどの
排水管工事をしないで便器を
入れ替える工事ができる便器があります。
間違えて排水芯200の便器を持ってきた為に
急遽排水管工事をして取り付けた・・・
と思い、施主様に聞いたのですが、
新築から一度も便器を変えた事もないという事でした。
単純に排水業者が位置を間違え、トイレ便器で隠れるからと
床をそのままにした様です。
何年か後に便器入れ替えのリフォーム時に
「穴が開いている」と見つけられるとまで考えないようです。
これはキッチンのコンロ
下のガスコックの写真です。
キッチン工事の下見時に気づき、
大阪ガスにガスコックを変更して
もらいました。
このガスコック、鉄管ガス用で
またLPガス用のガスコックです。
以前、ガスコンロを交換した時に取り付けた用です。
このガスコックは大阪ガスの刻印の入った都市ガス用のコックと
違い、管材屋などで簡単に手に入ります。
ガス管はコックから隠ぺい部などの管はガス会社しか
できません。
コンロ交換時に既存のガス管が届かなかったのか
勝手にコックまで変えたようです。
交換してもらいましたが、微量にガスも漏れていたようで
コンロにも通常打たないシリコンコーキングなどしていました。
これは違法行為。
確かに見えない所はどのように工事をしているかわかりません。
お風呂の下に吸殻、空き缶などあるとは皆、夢にも思いません。
このような事は見えないからと行っても工事人としてモラルに反します。
『見えないところが一番大事』と考えています。